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Konovalov, S. V.; Mikhailovskii, A. B.*; Tsypin, V. S.*; Galvo, R. M. 0.*; Nascimento, I. C.*
Plasma Physics Reports, 29(9), p.779 - 784, 2003/09
被引用回数:2 パーセンタイル:6.11(Physics, Fluids & Plasmas)内部抵抗性壁モード(RWM)のドリフト効果による安定化の問題を理論的に調べた。このモデルでは、ドリフト効果が無いとき、壁が無ければ不安定で理想壁があるときは安定であることを基本的に仮定している。抵抗性壁モードの発生初期はテアリングモードの不安定化で始まるとして、テアリングモードの指標を壁がある場合と無い場合について求め、反磁性ドリフトの効果が重要であることを理論的に示した。内部抵抗性壁モードの安定性を、現存する多くのトカマク装置に対して検討し、現状のトカマク装置ではドリフトによる安定化効果はほとんどないが、トカマク炉クラスにおいては、安定化効果があることを明らかにした。
竹治 智; 諫山 明彦; 小関 隆久; 徳田 伸二; 石井 康友; 及川 聡洋; 石田 真一; 鎌田 裕; 閨谷 譲; 芳野 隆治; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.278 - 297, 2002/09
被引用回数:7 パーセンタイル:6.06(Nuclear Science & Technology)トカマクプラズマの高圧力定常運転の実現への寄与を念頭に、高ポロイダルベータモード,負磁気シアモード等JT-60Uにおける閉じ込め改善トカマク放電における磁気流体力学的(MHD)安定性の研究成果を総括した。閉じ込め改善プラズマを特徴付ける周辺部及び内部輸送障壁は、それらが形成する大きな圧力勾配とそれに伴うブートストラップ電流により、局所的あるいは広域的MHD安定性に重要な影響を及ぼす。まず、閉じ込め改善放電の広域的安定性限界は、低n(トロイダルモード数)キンクモードで規定され、プラズマ圧力分布の尖鋭度の低減,プラズマ形状の高三角度化及び導体壁の近接により安定性限界を改善できる。局所的安定性では、周辺部輸送障壁にかかわる周辺部局在モード(ELM),内部輸送障壁にかかわる内部輸送障壁局在モード(BLM),抵抗性交換型モードについてその発生機構等を明らかにした。さらに、高圧力プラズマの長時間維持において問題となる、新古典テアリングモード(NTM),抵抗性導体壁モード(RWM)のMHD特性とその安定化について議論した。
徳田 伸二
プラズマ・核融合学会誌, 77(3), p.276 - 283, 2001/03
トロイダルプラズマ閉じ込めシステムの抵抗性磁気流体力学安定性に関する漸近接続理論で現れる内部層方程式を数値的に解く新しい解法スキームも提案する。このスキームは内部層方程式を初期値問題として解く。時間に関して完全陰差分近似を適用して、径方向に関する微分だけを含む方程式を導く。このようにして導かれた微分方程式の解は、無限遠点における、与えられた漸近条件を満たさなければならない。この接続問題は、有限差分法の適用できる境界値問題に変換される。本スキームにより、プラズマの全領域で運動方程式を解くことなく、磁気島の発展等、内部層のダイナミックスのシミュレーションが可能となる。
徳田 伸二
Journal of Accelerator and Plasma Research, 5(1), p.87 - 108, 2000/00
トカマクにおける2次元Newcomb方程式に随伴する新しい固有値問題を導き、それを数値的に解いた。固有値問題の定式化では、重み関数と境界条件を固有値問題のスペクトルが実の可算個の固有値(点スペクトル)だけからなり、連続スペクトルをもたないように選んだ。本定式化はいくつかの著しい特徴をもつ。まず、この定式化により理想MHD的に安定な状態を特定できる。次に、抵抗性MHD安定性理論において本質的な役割をはたす外部領域接続データを、理想MHD的に臨界安定に近い場合にも計算することができる。
徳田 伸二; 渡辺 朋子*
Physics of Plasmas, 6(8), p.3012 - 3026, 1999/08
被引用回数:56 パーセンタイル:83.37(Physics, Fluids & Plasmas)トカマクのような軸対称トロイダルプラズマにおける2次元ニューコム方程式の新しい固有値問題を提示する。この定式化においては、固有値問題のスペクトルが可算無限個の実数の固有値(点スペクトル)のみからなり、連続スペクトルを持たないように、重み関数(運動エネルギー積分)と有理面における境界条件とを設定した。理想m=1モードへ適用し、本定式化が不安定状態のみならず、安定状態も特定できること、及び、数値的に得られた固有関数が有理面で理論的に予想される特異性を示すことを実証した。
ディスラプション・プラズマ制御・MHDグループ
Nuclear Fusion, 39(12), p.2251 - 2389, 1999/00
ITERの設計建設のために必要なトカマクプラズマのMHD安定性、ディスラプション特性、運転限界についての物理基準を示した。日、米、露、欧の4極の専門家グループを中心に世界中のITER物理R&Dの成果をレビューした。MHD安定性では、理想MHD、壁による安定化効果、抵抗性壁モード、鋸歯状振動、新古典ティアリングモード、エラー磁場不安定性、ELM等についての特性を示した。ディスラプションでは、熱消滅、プラズマ電流消滅、垂直位置移動現象(VDE)、ハロー電流、逃走電子、ディスラプション頻度の各特性をレビューし、ITERの設計基準に反映した。運転限界では、密度限界、値限界等についてレビューし、炉心プラズマとして安定な性能が得られる領域を示した。
徳田 伸二; 渡辺 朋子*
プラズマ・核融合学会誌, 73(10), p.1141 - 1154, 1997/10
トカマクプラズマの抵抗性MHD安定性解析で重要な役割をはたす外部領域接続データを計算する新しい方法を提案する。この方法は、同時に、臨界安定状態を同定する理想MHD安定性解析の新しい方法でもある。この方法では、1次元の臨界安定な理想MHD状態を記述するNewcomb方程式に対する固有値問題を設定する。そして、Newcomb方程式の解の有限エネルギー部分をゼロに最も近い固有値をもつ固有関数と、その固有関数に垂直な成分に分ける。そして、垂直な成分の満たすべき特異方程式を導く。また、積分関数式を適用して有限エネルギー部分から接続データを計算する。接続データを解析的に求めることのできるm=1モード(m:ポロイダルモード数)に本方法を適用し、その有効性を実証した。
徳田 伸二; 渡邉 朋子*
JAERI-Research 97-034, 53 Pages, 1997/05
2枚の有理面に挟まれた外部領域におけるNewcomb方程式の大域解及び接続データの数値計算法を述べる。この接続データから各有理面のまわりの内部層方程式に対する境界条件が決定され、境界条件自身は22行列(境界行列)で表される。大域解の変更(すなわち、解のうち無限エネルギー部分の変更)にともなう接続データの変換則を導き、境界行列の不変性を示した。また、テスト計算により、この数値計算法の妥当性を検証した。
徳田 伸二; 渡邉 朋子*
JAERI-Research 96-057, 62 Pages, 1996/11
有理面が2枚ある負磁気シア配位における抵抗性磁気流体力学安定性の漸近接続理論とその数値解法を提示する。この理論では、理想MHD領域におけるNewcomb方程式と有理面のまわりの内部層方程式を解くことを有限要素法や差分解法の適用できる境界値問題・固有値問題として定式化する。したがって、安定性解析の問題を数値的に安定な解法で解くことができる。解析解が既知のモデル方程式に対して、提案した数値解法を負磁気シア配位に適用し、解析解との比較からこの理論の妥当性を検証した。
徳田 伸二; 渡邉 朋子*
JAERI-Research 96-044, 102 Pages, 1996/08
抵抗性磁気流体力学的(抵抗性MHD)安定性を漸近接続法で解析する場合の接続問題を内部層方程式、それは有理面のまわりの薄い層におけるプラズマの運動を記述する、に対する初期値・境界値問題として再定式化した。この定式化では無限遠点における漸近条件の代わりに有限区間に第3種の境界条件が内部層方程式に課せられる。この問題に対する差分解法を、解析解が閉じた形で知られているモデル方程式に適用し、この差分解法によって初期値問題および対応する固有値問題が数値的に安定に解けることを示した。ここで提案した定式化により漸近接続法は抵抗性MHD安定性解析の実用的な方法になる。
徳田 伸二; 渡邉 朋子*
JAERI-Data/Code 95-011, 71 Pages, 1995/08
1次元Newcomb方程式の外部領域接続データを数値的に求めるMARG1Dコードを開発した。接続データはトカマク・プラズマの抵抗性MHD安定性解析で重要な役割をはたす。MARG1Dコードでは接続データを境界値問題法および固有値問題法によって接続データを求める。解くべき問題に対応する変分原理を導き、有限要素法を適用する。臨界安定な場合を除けば、境界値問題法と固有値問題法は同等である。しかし、固有値問題法はいくつかの利点を持っている。すなわち、この方法は臨界安定な状態を同定できる理想MHD安定性解析の新しい方法である。また、臨界安定に近い場合の接続データを計算するにあたって数値的安定性を保証する。数値実験によってMARG1Dコードは高精度な接続データを与えることを示す。
田中 幸夫*; 安積 正史; 栗田 源一; 常松 俊秀; 竹田 辰興
Comput.Phys.Commun., 38, p.339 - 346, 1985/00
被引用回数:1 パーセンタイル:20.87(Computer Science, Interdisciplinary Applications)トカマク・プラズマの抵抗性簡約MHD方程式を解くための行列法を開発した。この抵抗性簡約MHD方程式はブロック三重対角行列の固有値問題に定式化される。この固有値問題の解法としては行列式法と逆べき反復法を使用した。
田中 幸夫*; 安積 正史; 栗田 源一; 竹田 辰興
Plasma Physics and Controlled Fusion, 27(5), p.579 - 590, 1985/00
被引用回数:3 パーセンタイル:16.97(Physics, Fluids & Plasmas)円柱プラズマの近似でトカマク・プラズマのm=1抵抗性内部キンク不安定性の非線形発展を数値的に解析した、基礎方程式として減り刈る対称非圧縮抵抗性MHD方程式を使用した。縦方向の波数が小さいとき、磁気軸はここでのヘリカル磁束と同じ値のヘリカル磁束をもつ磁束面まで移動する。一方、縦方向の波数を増加させると磁気軸の移動はこの磁束面に接する前に飽和する。この結果は高パワー中性粒子入射実験において観測される内部破壊不安定性の抑制の説明を与えていると思われる。
田中 幸夫*
JAERI-M 84-225, 82 Pages, 1984/12
トカマク・プラズマの内部破壊不安定性と大破壊不安定性を解析するために抵抗性モード、抵抗性内部キンク・モード、ティアリング・モードの線形不安定性と非線形発展を数値計算した。線形不安定性を数値計算する手法として行列法による解法を開発した。内部破壊不安定性を説明する抵抗性モードの非線形発展は抵抗値が抵抗値が実際のトカマク・プラズマ程度に小さな値でも線形成長率を維持したまま、磁力線のつなぎ換えが完了するまで成長することを示した。また抵抗性内部キンク・モードは理想内部キンク・モードが十分不安定になると、磁力線のつなぎ換えを完全に終了する前に飽和することを示した。この計算は中性子を入射したトカマク実験の結果と一致する。また大破壊不安定性を説明するティアリング・モードの非線形相互作用はプラズマ形状のトロイダル及び楕円変形によって本質的に変化しないことを示した。
安積 正史; 徳田 伸二; 栗田 源一; 常松 俊秀; 滝塚 知典; 津田 孝; 伊藤 公孝; 田中 幸夫*; 竹田 辰興
JAERI-M 9787, 25 Pages, 1981/11
最近高ベータ・トカマク実験で観測されたインターナル・ディスラプションの抑制と高振幅振動の発生を説明するためにm=1モードのMHD挙動が調べられた。トロイダル効果によってm=1インターナル・キンク・モードが安定化されることが改訂版ERATOコードによる計算で確認された。抵抗性インターナル・モードの非線形時間発展が調べられ妥当な大きさのm=1磁気島の飽和が観測されることが新簡約方程式系を用いて示された。M=1およびm=2テアリング・モード間のトロイダル・カップリングの効果もまた調べられた。これにより、m=2モードは強い影響を受けるが、m=1磁気島は飽和しなかった。
田中 幸夫*; 安積 正史; 常松 俊秀; 竹田 辰興
JAERI-M 8656, 45 Pages, 1980/02
非線形抵抗性MHDコード「AEOLUS-R1」を開発した。本コードはMHD方程式から導びかれる還元方程式を、ヘリカル対称性を仮定して解く。動径方向には差分法を、角変数についてはフーリエ展開を使用して数値計算した。時間積分についてはCrank-Nicolson陰解法と蛙飛び法を組み合せた方法を使用している。この数値計算法は単純陽解法と比較してCPU時間を1/10-1/15程度に減少させた。また、本コードを使用してm=1/n=1の鋸歯状振動、m=2/n=1の磁気島形成を調べた。